(解説:吉田裕美気象予報士)
25日夜は岩手・盛岡など激しい雷雨になったところがありました。
25日夜からの雨雲の動きを見てみると、活発な雨雲が帯状になって西から次々と流れ込み、滝沢や盛岡市藪川では1時間に40ミリ以上の激しい雨を観測しています。
梅雨末期の大雨シーズンです。
この3日間で降った雨量は盛岡など内陸を中心に100ミリ以上降っていて、一関市祭畤では200ミリを超えました。
そして江刺では7月1カ月分の雨量がたった3日間で降ったことになります。
梅雨末期の大雨はこれで終わりではなく、27日と28日はこれよりさらに大雨になる恐れがあります。
27日と28日の天気のポイントは「断続的に雨、大雨に警戒を」です。
大雨による災害のリスクが高まりそうです。
予想天気図では梅雨前線がだんだん不明瞭になっていきます。
天気図上には描かれていませんが前線が伸びていると考えて、この前線に向かって台風3号からの暖かく湿った空気が回り込むようにしてどんどん流れ込んできそうです。
こういう湿った空気が入る時は雨雲が予想以上に発達する傾向があり、大雨になってしまう恐れがあります。
雨雲の予想を26日夜7時から動かすと、帯状の雨雲が北西から南東の方向に進んでいくイメージです。
25日夜に比べるとやや弱いという感じですが、局地的に強まる可能性もあります。
そして27日の朝から見ていくと、時間とともに北西の方向から雨雲が流れ込んできます。
27日の夜から28日の朝にかけて雨が強まる恐れがあります。
危険度の高い状態が28日にかけてずっと続くということになりそうです。
雨の予想をまとめました。
26日のこの後(午後6時以降)予想される1時間降水量が、多いところで内陸沿岸ともに30ミリです。
そして26日夜6時から27日の午後6時にかけての24時間で、内陸は多いところで100ミリ、沿岸は80ミリの雨が予想されています。
そして27日の午後6時から28日の午後6時にかけて、さらに内陸は150ミリ、沿岸北部は100ミリの雨が予想されています。
つまりこの2日間で多いところでは250ミリの雨が降る可能性もあるということになり、これだけで7月1カ月分の雨量になります。
最新の情報に十分に注意して、増水した川や危険な斜面などには近づかないようにしてください。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。