記録的大雨となった山形・秋田両県では27日も行方不明者の捜索が続いた。30日ごろにかけて再び激しい雨が降る見込みで、国は新たな被害防止のため壊れた河川堤防の復旧に着手。気象庁は河川の増水や氾濫、土砂災害への警戒を呼びかけた。
これまでに山形県新庄市で警察官2人がパトカーごと流され、うち1人とみられる男性が見つかり、死亡が確認された。県警や消防は、降雨の影響による一時中断を挟み、残る1人の捜索を続けている。秋田県では1人の遺体が見つかり、1人が行方不明のままだ。
次の大雨に備える動きも出ている。山形県北部の戸沢村では鮭川の堤防の一部が崩れ、国土交通省の新庄河川事務所が応急的な復旧工事を始めた。秋田県内では堤防が決壊した子吉川で26日から復旧作業を進めている。
山形県鮭川村によると、道路状況が悪く一部に孤立集落がある。連絡は取れており、人的被害はないという。村内で複数の土砂崩れが発生、家屋の全半壊などの情報も数件あるとして被害把握を急いでいる。
山形県では一部地域で断水が継続。山形新幹線は山形―新庄間で終日運転を見合わせた。吉村美栄子知事は27日、酒田市の冠水した農地などを視察し「大変な被害を前に言葉を失った。一刻も早く元の生活に戻れるよう取り組む」と語った。
気象庁によると、27日午後6時からの24時間降水量は両県のいずれも多い所で150ミリを予想。警報級の大雨が30日ごろにかけて続く見込みだ。〔共同〕
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