片山宏一容疑者=静岡県警提供

 静岡県菊川市の民家に住む渋谷昭一さん(87)ら一家3人が刃物で刺されて死亡した事件で、殺人容疑で指名手配されている住所・職業不詳の片山宏一容疑者(27)が、事件後にJR掛川駅から名古屋・関西方面行きの東海道新幹線に乗っていたことが30日、捜査関係者への取材で分かった。防犯カメラの映像などから判明したという。静岡県警は、片山容疑者が県外へ逃走した可能性も視野に、詳しい足取りを調べている。

 県警や捜査関係者によると、片山容疑者は28日昼ごろ、包丁で3人の腹部などを刺して殺害し、裸足のまま現場から逃走した疑いがある。その日のうちに何らかの手段でJR掛川駅に移動し、新幹線に乗ったとみられる。現場には包丁や、容疑者のものとみられる靴が残されていた。

 渋谷さん方は、死亡した妻育子さん(81)と次女留美子さん(52)、事件当時は不在だった長女の4人暮らし。片山容疑者は長女の息子で元自衛官という。

 片山容疑者は、身長約165センチ、体格は中肉、髪形は丸刈り。上下黒っぽい服装だったという。情報提供は110番か、県警菊川署(0537・36・0110)。【丘絢太】

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