横浜地検に犯人隠避教唆容疑で逮捕され、有罪が確定した元弁護士の江口大和氏(38)が取り調べで黙秘権を侵害され、検事から「ガキ」などと侮辱されたとして国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟で、江口氏側は30日、主張を一部認め国に110万円の賠償を命じた東京地裁判決を不服として控訴した。

18日の地裁判決は、検事の発言は人格権を侵害し、違法と認定。黙秘する江口氏に担当検事が「お子ちゃま発想」「うっとうしいだけ」などと述べたことは「ことさらに侮辱的な表現を使い、黙秘を解いて供述させようとしたと評価せざるを得ず、黙秘権保障の趣旨に反する」と指摘した。

一方、黙秘の意思を示した後も取り調べを続けた点は違法ではないとした。

江口氏は判決後の記者会見で、地裁の判断を一定程度評価したものの、取り調べの違法性が否定されたことに「納得がいかない」として控訴する意向を示していた。〔共同〕

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