北海道北部の枝幸町の住宅街にクマが出没し、北海道は町全域にヒグマ注意報を発表しました。また、ハンターの報酬問題で揺れる空知地方の奈井江町でも、新たな動きがありました。
夜の住宅街をゆっくりと歩き回る1頭のクマ。7月29日午後10時30分ごろ、北海道北部の枝幸町で体長約2メートルのクマが出没しました。
撮影者を気にする様子もなく、クラクションを鳴らしても逃げるそぶりを見せなかったといいます。
翌朝、付近の水産加工場ではごみが荒らされた痕跡が見つかっています。
「すごく近い距離。ヒグマは一度食べ物を覚えると執着する傾向が強く、味をしめたら何度でも来ることがある。だんだん行動も大胆になって、建物の中に侵入する恐れもある。こういう場所は銃器による発砲も困難。外出の時には周りにクマの気配がないかくれぐれも気をつけて、できるだけ徒歩で出かけないようにするしかない」(北海道 ヒグマ対策室 武田 忠義さん)
猟友会の協力辞退 報酬増で新たなハンター11人の体制
町内では7月に入ってからクマの目撃が相次ぎ、7月31日、北海道は枝幸町にヒグマ注意報を発表しました。クマを寄せ付けないためには、どうしたらいいのでしょうか?
「においが出ないように建物の中に廃棄物を保管するか、速やかに片づけてしまうこと。それが難しい場合は、クマが絶対に開けられないような容器を工夫すること」(北海道 ヒグマ対策室 武田 忠義さん)
一方、報酬が少ないことなどを理由に、5月から猟友会がクマの駆除への協力を辞退していた北海道空知地方の奈井江町。新たな動きがありました。当初、町が提示した金額は日当が8500円、発砲した場合は1万300円でした。
5月の時点で取材に応じた地元猟友会は。
「怒りじゃない。あきれて、ものが言えない。ハンターとして、全国のハンターの代弁として言っている」(北海道猟友会 砂川支部奈井江部会 山岸 辰人 部会長)
町は報酬額を北海道平均を参考に増額しました。
新たに設定された報酬は4800円の日当をベースに、時間や内容に応じて加算するシステムです。例えば捕獲から処分までに8時間かかった場合は4万1600円となります。
7月30日、新たなハンター11人の体制がスタートしましたが、地元猟友会のメンバーは参加していません。
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