男性が1人でストライキを起こすことを決意したのは、過酷な労働環境が理由でした。
ストライキを行ったヤマト運輸の社員:
汗がひどくて、あせもがずっと治らない。ストライキをやってみようと思いました。
「イット!」の取材に答えるのは、物流最大手「ヤマト運輸」で働く55歳の男性社員です。
兵庫・尼崎市にあるヤマト運輸の営業所で、荷物を仕分けしているという男性。
主張しているのは、暑すぎて危険な倉庫の環境についてでした。
男性が撮影した倉庫内の写真を見ると、フォークリフトに設置された室温計は40度近くを示しています。
ストライキを行ったヤマト運輸の社員:
針は常に40度を振り切っている状態で、熱中症のアラートも危険をさしている状態。いつ誰が倒れてもおかしくない労働環境。
男性が個人加盟する労働組合「総合サポートユニオン」によると、倉庫内は高温状態が続いていたといい、男性は吐き気や頭痛など熱中症の症状に苦しんだということです。
男性によると、8月9日にヤマト側と団体交渉を実施しましたが、ヤマト側は「室温計は壊れていて、実際の温度は最高でも36度だった」と主張したといいます。
ストライキを行ったヤマト運輸の社員:
温度計は40度を超えてますよねという話をしたけど、いやそうじゃないんだよ、あれは温度計がつぶれていたんだよという話で、実際の温度は35~36度なんだよという説明があった。なかなか改善する気が見えなかったこともあり、今回このストライキに至りました。
食い違う両者の言い分。
取材班は、実際の倉庫勤務の現場を緊急取材。
どのような環境で行われているのでしょうか。
「イット!」が別の会社の倉庫を取材すると、大きなサーキュレーターとクーラーがありました。
この会社では、冷房の効かない倉庫で作業する際、全員にファン付きのベストを支給し、できるだけ短時間で作業するようにしているといいます。
男性がヤマト運輸に対して起こした今回のストライキ。
ヤマト運輸は、「個別事案への回答は控えます」とコメントしています。
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