トイレに繰り返し侵入し複数の女性を盗撮したとして、性的姿態撮影処罰法違反(撮影)罪などに問われた鹿児島県警枕崎署の元巡査部長、鳥越勇貴被告(33)は21日、鹿児島地裁(川口洋平裁判官)の初公判で起訴内容を認めた。検察側は「強い非難に値する」として懲役2年を求刑、弁護側は執行猶予を求め即日結審した。判決は9月10日。

国家公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕、起訴された前生活安全部長、本田尚志被告(60)は、盗撮事件捜査を巡り野川明輝本部長が隠蔽を指示したと主張している。

検察側の冒頭陳述によると、2019年9月ごろから県内の商業施設や公衆トイレで盗撮を繰り返していた。昨年12月15日、勤務中に盗撮していた際、女性に気付かれたため公用車で逃走した。女性は4日後に枕崎署に被害申告。被告は別の場所なら大丈夫だと考え、その後も盗撮に及んだとしている。

県警によると、鳥越被告が関与した疑いが浮上し、報告を受けた本部長は警察官の不祥事で通常行う自身の指揮とせず、署による捜査を指示した。

起訴状によると、昨年3〜12月ごろ、同県枕崎市のテニス場にある女性用トイレなどに計22回侵入し、個室内にいた複数の女性を携帯電話で撮影したほか、鹿児島市の階段で女性のスカートの下に携帯を差し入れ、下着を撮影したとしている。

鳥越被告は今年5月に逮捕され、6月21日に停職3カ月の懲戒処分を受けて依願退職した。〔共同〕

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