群馬県伊勢崎市の国道17号で5月、トラックが車2台と衝突し男女5人が死傷した事故で、亡くなった前橋市桶越町の会社員、塚越寛人さん(26)ら家族3人の遺族が23日、毎日新聞の取材に応じた。
塚越さんの妻で湊斗ちゃん(2)の母親は、「(会社でのアルコール)検査の後に飲酒をしていたと聞き、怒りと悔しさが込み上げてきました。そんなばかげた話があっていいのか、亡くなった3人にどう報告すればいいのかと思いました」と吐露。「もっと生きたかっただろうと思うとやるせない気持ちでいっぱいです。加害者には全ての罪を認めてほしいです」と心情を明かした。
また、塚越さんの父で群馬県渋川市赤城町宮田の会社員、正宏さん(53)の妻は「検査をすり抜けてまで酒を飲みたいなら、自分の欲求を我慢できないなら、トラックドライバーなどしないでほしかった。悔しくて怒りがこみ上げてきます。3人の命を返してほしいです」とコメントした。
事故は5月6日午後4時15分ごろ、同県伊勢崎市境上矢島の国道17号で発生した。同県吉岡町下野田のトラック運転手、鈴木吾郎容疑者(69)=自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)容疑で逮捕=の運転する中型トラックが対向車線にはみ出して乗用車2台と衝突。塚越さんら家族3人が死亡し、別の車を運転していた太田市の女性派遣社員(52)も軽いけがをした。
県警によると、事故後の検査で、鈴木容疑者がアルコールを摂取していたことが判明した。出勤前の検査ではアルコールが検出されておらず、経緯を調べている。【加藤栄】
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