対馬丸記念館の開館20周年に合わせて、演出家の宮本亞門さんが22日、「いかに正当化されようと戦争は殺人です」と非戦を訴えるメッセージを対馬丸記念会に寄せた。額装し、記念館の受け付けで展示される。

 対馬丸との縁は約30年前、沖縄に移住したころ。戦争体験の話を聞いて歩く中で知った。昨年は同館を訪れ、平良啓子さんと次子さん親子の話を聞き、「悲劇を語り継がなければいけない」との思いを強くした。

 ガザの戦争や防衛費を増大する政府を批判し「戦争で最初に殺されるのは確実に子どもや女性」と語気を強める。「対馬丸の生存者が少なくなり、時代は目の前の刺激を求めるSNSが勢いづく」と指摘する。

 「自戒の念を込め、そういう流れに飲み込まれないよう、戦争は何が何でも駄目、という気持ちを持ってほしい」と話した。(社会部・吉田伸)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。