台風10号の影響で、西日本の各地のほか、台風から離れた関東や東海でも記録的な大雨となりました。

30日午後8時前の和歌山・白浜町では、非常に強い雨が降り、目を開けているのもやっとの状況でした。

台風が近づくにつれて強まる雨。
自転車並みの速度で四国付近を東に進んでいる台風10号の影響で、関東や東海でも、すでに記録的な大雨となり、被害が相次いでいます。

30日午前7時半ごろの神奈川・平塚市では、未明からの大雨で道路は冠水していました。

また、土砂災害警戒情報が出される中、土砂崩れが発生し住宅のガレージが押しつぶされました。

土砂崩れの様子を撮影していた人は「寝ている間に崩れてきたら怖いなと思って、避難所を検討してます」と話していました。

九州から関東の広い範囲で大雨となり、午後10時までの24時間で降った雨の量は静岡・熱海市で366.5mm、神奈川・小田原市で297mmといずれも観測史上1位となっています。

その小田原市では午後4時ごろ、小田原城の中にあるこども遊園地で斜面が崩れ、遊具が落下しました。

遊園地は当時、台風の影響で休園していて、けが人はいませんでした。

福岡県では川で溺れたとみられる男性が死亡しました。

午後10時の時点で、合わせて6人が死亡、122人がけがをしています。

影響は、交通の大動脈にもおよび、高速道路からは車の姿が消えていました。

大雨の影響で、東名高速で一部区間で通行止めとなっています。
また中央道も一部区間で通行止めとなっていましたが、つい先ほど解除されたということです。

鉄道では、東海道新幹線は31日、三島と名古屋の間で終日、運転を取りやめます。

東京と三島の間も、少なくとも午前中は運転を取りやめるということです。

一方、名古屋駅と新大阪駅の間は、大幅に本数を減らして運転を再開する予定です。

国内の空の便は全日空が39便、日本航空が22便の欠航を決めています。

一方、日本航空は31日、東海道新幹線の運転取りやめに伴い、羽田と伊丹、羽田と名古屋の間で、合わせて8便の臨時便を運行します。

物流では、ヤマト運輸は31日、四国の一部で集配業務を停止し、佐川急便は天候状況によって判断するとしています。

台風10号はこの後、遅い速度で四国付近を東寄りに進み、31日は紀伊半島付近でさらに動きが遅くなり、次第に熱帯低気圧に変わる予報です。

31日に予想される24時間降水量は多い所で、近畿で300mm、東海で400mm、四国と関東甲信で150mmとなっています。

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあり、引き続き警戒が必要です。

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