2025年大阪・関西万博で10月から販売予定の紙チケットについて、大阪府の吉村洋文知事は11日の記者会見で、ゴールデンウイーク(GW)とお盆、閉幕前1カ月間の利用を不可とする案を明らかにした。府と大阪市は当初、予約状況に応じて利用不可の日を設定すべきだと主張していたが、万博を運営する日本国際博覧会協会はGWと、お盆から閉幕までの期間などは紙チケットを使えなくする案を示し、隔たりがあった。府市が譲歩した形で、13日の協会理事会で議論する予定。
万博の会期は25年4月13日から10月13日まで。入場時の混雑や交通渋滞を防ぐため、協会は23年11月から、来場予約を前提に電子チケットを販売してきた。しかし、チケット販売が伸び悩んだため、24年6月の理事会で、紙チケットをコンビニなどで販売し、予約なしでの入場も可能にすると決めた。
その後、協会は25年4~5月(大型連休を除く)は午前11時以降利用可▽6月~8月8日(お盆前まで)は平日のみ午前11時以降利用可▽お盆以降は利用不可――などという案を提示した。
一方、府市は「午前11時以降は利用可」として、予約状況によっては利用不可の日を設定する案を出していた。吉村知事は「協会の考え方では、会期の半分くらい入場できなくなる。予約で埋まっていない日まで入場を禁止する必要はない」と主張し、調整が続いていた。【東久保逸夫】
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