23日、宮崎県西都市で軽乗用車が潜水橋から川に転落し、運転していた63歳の男性が死亡しました。道幅が狭く、ガードレールなどがない潜水橋では、過去にも転落事故が起きています。

(早瀬純哉記者)
「軽乗用車が転落した千田潜水橋に来ています。ご覧の通り両手を広げたのと同じくらいの幅で、私では怖くて車で渡ることができませんでした。しかし、地域住民にとっては重要な生活道路です。」

一ツ瀬川に架かる西都市調殿の千田潜水橋。23日、この橋から転落した軽乗用車が見つかり、車内から63歳の男性が救出されましたが、その後死亡が確認されました。

幅は2.5メートル、ガードレールなどもなく、運転操作を誤ると川に転落する危険があります。利用者は…。

(地域住民)
「この橋は毎日使う。」
「渡る時不安はない。慣れてるから。慣れてない人は不安があるかもしれない。」

千田潜水橋を管理する西都市は、区画線を引いたり、夜間は明かりを灯したりして通行しやすいようにしていますが、ガードレールなどの設置はできないと言います。

(西都市建設課 丸山誠二係長)
「水に浸かるとだいぶ橋がうねる。川幅が狭いため、流速も速い。柵に流木が引っかかって、橋本体への影響が出る可能性があるので、なるべくない方がいいと考えている。」

また、橋を建て替えることは予算の面で難しいことから、西都市では、きのうの事故を受け現状できる対策を進めたいとしています。

(西都市建設課 丸山誠二係長)
「地元住民への注意喚起と、視認性のある中抜き赤白のポール設置を検討している。」

潜水橋での転落事故は過去にも発生しています。去年4月、高鍋町にある潜水橋・竹鳩橋でトラクターが転落し、76歳の男性が亡くなりました。

竹鳩橋は東九州自動車道の高鍋インターチェンジに近いことから交通量が多く、通学路としても利用されています。橋の特性上、抜本的な対策を行うことが難しい反面、地域の住民には欠かせない生活道路となっている潜水橋。

26市町村に取材したところ、県内には市町村道の潜水橋が合わせて24本あるということです。

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