野菜ソムリエによる審査=一般社団法人日本野菜ソムリエ協会提供

 野菜・果物の目利きがもっともおいしいブドウを選ぶ品評会「全国ぶどう選手権」が18日、名古屋市内で開かれた。ブドウの頂点に輝いたのは――。

 品評会は、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会の主催。野菜ソムリエたちが評価員となり、商品名や生産地を伏せた覆面方式で味わいを審査した。

 「かなりジューシー。なめらかでしっとり上品な味わい」「元来のブドウらしい強さがある」

 こうした評価を受け、最高賞の「最高金賞」に選ばれたのは、ファーム雪岡(三重県名張市)の「伊賀乙女」。巨峰同士を掛け合わせて作られたブランド「安芸クイーン」の一種だ。

 生産者の雪岡理道(まさみち)さん(35)は、2018年に脱サラし、祖父から農業の指導を受けて農園を引き継いだ。「伊賀乙女」は土作りからこだわり、うまみを出すため、あえて「種あり」にしているという。さまざまな品種のブドウを直売所やオンラインで販売するが、「伊賀乙女」は既に完売だ。

 最高賞について雪岡さんは「支えてくれたお客様や従業員、家族のおかげ。自然の恵みや食の大切さを発信して、農業を次の世代につないでいきたい」と意気込んでいる。

最高金賞を受賞した「伊賀乙女」=一般社団法人日本野菜ソムリエ協会提供

 全国から集まった26点を審査。最高金賞1点▽金賞1点▽銀賞4点▽銅賞4点▽入賞7点を選出した。【嶋田夕子】

 上位入賞は次の通り。カギカッコ内は販売時の商品名。

 金賞「クイーンルージュ」横山果樹園(長野県須坂市)▽銀賞「ナガノパープル」信州中野つどい農園 (長野県中野市)、「シャインマスカット」横山果樹園(長野県須坂市)、「ピオーネ」フルーツサトー(山形県寒河江市)、「ハニーブラック」漆山果樹園(山形県南陽市松沢)▽銅賞「ナガノパープル」ささ園 (長野県山形村)、「クイーンニーナ」つきほし果樹(山形県上山市)、「シャインマスカット」千果園 国安千尋(岡山県赤磐市)、「ぶどう ナガノパープル」的場果樹園(長野県山ノ内町)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。