NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフ男性が沖縄県・尖閣諸島について「中国の領土」などと発言した問題で、中国紙「北京日報」系ネットメディアが23日、この男性へのインタビュー記事を掲載した。男性は「日本政府やメディアが侵略の歴史を否定し、軍国主義を美化することが許せなかった」などと語った。
男性は8月19日の放送で、靖国神社(東京都)で「トイレ」などの落書きが見つかった事件に関するニュースを読んだ直後、不適切な発言をした。NHKは8月21日付で男性との契約を解除した。
インタビューは男性の帰国後に行われ、男性は「落書きにはより目立つ場所に『軍国主義に死を』の文字もあったのにニュース原稿にはなく、NHKは隠蔽(いんぺい)しようとした」と主張。「民衆を欺き、客観報道の原則に反する」としてその場で反対の意思を局側に伝えて原稿の修正を求めたが、受け入れられなかったために今回の行動を決断したと説明した。
また、「NHKの歴史の真相を無視するでたらめなやり方にずっと反抗の思いを抱いていた」とも述べ、この出来事が起きる前から、長年業務に不満を募らせていたことも明かした。【北京・河津啓介】
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