去年7月、広島市でアパートの隣に住む男性の顔や腹を複数回蹴って死亡させた罪に問われている女の裁判員裁判が広島地裁で始まり、女は正当防衛だったとして無罪を主張しました。

広島市西区庚午中の無職・池田絹子被告(65)は去年7月、自宅アパートの廊下でとなりの部屋に住む土谷哲男さん(当時80)の顔や腹を複数回踏みつけるなどして死亡させた傷害致死の罪に問われています。

26日広島地裁で始まった裁判員裁判で、池田被告は「被害者から暴力を受けて、回避するためだった。正当防衛だと思っている」と述べました。

検察は冒頭陳述で、2人の間には騒音を巡るトラブルがあり、池田被告が被害者の家を訪れ、先に暴行を受けたとしました。
ただ、「被害者が抵抗しなくなった後も池田被告が暴行を続けていて、過剰防衛だった」と指摘しました。

弁護側は「身を守るためにやむをえず蹴ったもので、正当防衛が成立する」と無罪を主張しました。裁判は27日も行われます。

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