報道陣の取材を受ける自民の北野実幹事長(27日、兵庫県庁)

兵庫県の斎藤元彦知事が失職した上で出直し選に出馬する意向を表明したことを受け、各党は候補者の選定を急いでいる。

県議会最大会派、自民党県議団は27日、候補者選定の検討会を非公開で開催。北野実幹事長は「独自候補を擁立する方向で検討している」としており、「候補はある程度絞れており、選定は最終段階だ」と話した。

ある自民県議によると、中央官僚や県内の首長経験者、県職員などの名前などが挙がっているが、交渉は難航しているという。「時間切れで擁立できず自主投票になる可能性もある」と話す県議もいる。公明党は「独自候補は立てず、基本的には自民と協調する」としている。

第2会派の維新の会は、国政政党の日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)が同日、独自候補を擁立する考えを示した。吉村氏は「基本は公認候補になると思う。維新の責任のある内部の人間が(候補に)なるべきだ」と語った。

立憲民主党系の議員らでつくるひょうご県民連合は、県内の首長経験者を推す案がある。共産党などでつくる政治団体は医師の大沢芳清氏を擁立する。

「候補者が乱立すると斎藤氏が有利になる可能性がある」(県議)との声もあり、会派間で調整する動きが出る可能性もある。斎藤氏は政党の支援を受けず無所属で出馬する方針だ。

兵庫県選挙管理委員会は30日に知事選の日程を決定する。10月24日告示・11月10日投開票か、10月31日告示・11月17日投開票の公算が大きい。

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