出産した赤ちゃんの遺体を崖下に投げ捨てたとして、死体遺棄の罪に問われている女の初公判が開かれた。女は起訴内容を認めた一方、弁護側は責任能力について争う姿勢。

死体遺棄の罪に問われているのは、愛媛県松山市の無職・上田綾乃被告(38)。
起訴状などによると、上田被告はことし3月1日~2日にかけて、生まれたばかりの自分の赤ちゃんの遺体をビニール袋に入れ、東京都内から千葉・銚子市まで電車で運び、犬吠埼の駐車場から崖下に投げ捨てたとされている。

山形地裁で30日に開かれた初公判で、上田被告は「間違っていません」と起訴内容を認めた。

その後の冒頭陳述で検察側は、上田被告は同棲していた碓井康哲被告から「パパ活」と称する売春を指示され妊娠し、3月1日の夜に東京都内のホテルで1人で赤ちゃんを産んだと説明。
出産直後から赤ちゃんが全く動かなかったため死んでいると考え、碓井被告に相談したところ「海に捨てろ」「犬吠埼に捨てろ」と指示され、赤ちゃんの遺体を遺棄することを決意したと指摘した。

これに対し弁護側は、起訴内容は争わないものの、上田被告が6年前に精神的疾患があるとの診断を受け通院・入院をしていたことや、碓井被告に犯行を指示された際も正しい判断ができなかったとして、責任能力の有無を争う姿勢を示した。

この事件は、上田被告が最上地方に住む知人に会いに来た際、新庄警察署に自首して発覚した。

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