信州大学(長野県松本市)の堂免一成特別特任教授は30日、太陽光のエネルギーだけで水から水素を取り出せる光触媒システムを開発した業績などで英国のクラリベイト引用栄誉賞の受賞を受け、同大学で記者会見した。ノーベル賞の登竜門とされる賞で、ノーベル賞候補に上げられていることについて「驚いているというのが本音」と話した。
同教授は酸化亜鉛などを使った微粒子状の光触媒を開発。この微粒子をシートに固定し、太陽光のエネルギーだけで水素を直接作り出せるシステムに仕上げた。水素エネルギー社会の基盤技術となる可能性があり、工業原料としての利用も期待されている。
同教授らの研究チームは現在、2026年の稼働を目指し長野県飯田市内に約5000平方メートルの実証試験システムを計画する。システムについて同教授は「主観的な話になるが5〜6合目に来ていると思う。この先、企業などと組んで社会実装できるように研究開発を進めたい」と話した。
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