栃木県上三川町で2023年10月、レンタカー内から女子高校生(当時15)の遺体が見つかった事件で、殺人や死体遺棄などの罪に問われた埼玉県熊谷市の無職、安栖達也被告(29)は1日、宇都宮地裁(滝岡俊文裁判長)の裁判員裁判初公判で起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、事前に携帯電話で「殺人」「援助交際」などと検索していたほか、抵抗する女子高校生を押さえ付け、強い力で首を圧迫しており「犯行態様は悪質だ」と指摘した。
弁護側は、被告は精神面で軽度な問題を抱えており、情緒に悪影響を及ぼしたとし「衝動的な犯行で、計画性はなかった」と訴えた。
起訴状などによると、23年10月17日夜、東京都新宿区の駐車場に止めた車内で、千葉県に住む高校1年の女子生徒を手で絞殺し、上三川町まで遺体を車で運び、同19日未明に栃木県警の警察官に職務質問されるまで遺体を放置したとしている。
この他にも、安栖被告は都内で同14日午後、別の少女に乱暴したとして、不同意性交の罪にも問われたが、1日の初公判で起訴内容を認めた。
初公判は午後も証拠調べなどが続き、女子生徒の母親が検察側証人として出廷し「最大限重い処罰をお願いしたい」と訴えた。
栃木県警などによると、安栖被告はいずれの少女ともSNSで知り合い、連絡を取っていた。
〔共同〕
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