北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続でした。
今回の主役は、ホテル宿泊型産後ケア「Cocokara」の代表高橋奈美さん。
家では2歳の女の子を育てるママです。出張の多いパパの分まで、家事育児をほぼ1人でこなす頑張り屋さんなのですが、家事が大の苦手なようです。
仕事、家事、育児と大忙しな1日を一体どう両立しているのでしょうか。
奈美さんのサービスは、出産後のママがホテルに宿泊しながら、24時間好きなときに子どもを預けて体を休められるというもの。北海道では初めての挑戦です。
一方、家庭では2歳の女の子を育てるママ。出張の多いパパの分まで、家事育児をほぼ1人でこなす頑張り屋さんなのですが、家事が大の苦手なんです。
仕事の姿とは裏腹に、不器用なママの素顔。仕事、家事、育児と大忙しな1日を一体どう両立しているのでしょうか。
少し不器用で、料理も得意ではないという奈美さんですが、この日は娘をよろこばせようと、キャラクターの形をしたオムライスに挑戦。
使っているのは100円ショップで買ったシリコンの型。これをフライパンに入りやすいようハサミで切ってアレンジしました。
卵を弱火で5分湯煎する間に、解凍したご飯でケチャップライス作り。
奈美さんのベストバイは「ご飯専用の保存容器」。底に穴が開いたトレーと普通のトレーの二重構造になっているので、水滴が落ちてベチャベチャにならないんですって。
ご飯を穴がない方に移し替えてボウル代わりにすれば、洗い物も削減できます。
7時40分。りりちゃんが起床。
キャラクターのオムライス、理想は卵とご飯がきれいな2層のオムライスなんですが、ちょっとずれてしまったよう。
りりちゃんは食べてくれるでしょうか。
一口食べた、りりちゃん。
奈美さんの期待もむなしく「おいしくなーい」と一言。
仕方なく、前の日の残りの食パンで切り抜けます。
「食べてくれたらうれしいと思いつつ、食べないだろうなという気持ちが半々だったので。なんでもいい。食べてくれたら私はOK」と奈美さん。
りりちゃんを保育園のお迎えのバスに乗せたら、8時15分にはお仕事スタート。
家事が苦手な奈美さんですが、仕事では最新の機能を軽やかに使いこなします。AIのサービスChatGPTに要点を抜き出してもらい、時短に繋げています。
また、この日は、経営するホテル宿泊型産後ケアサービスのチラシを札幌市内のベビー用品店に届け、知名度アップを図ります。
奈美さんが立ち上げたこのサービスは、出産後のママがホテルに宿泊しながら、24時間好きな時間に子どもを預けて、ゆっくり体を休められるもの。
助産師への育児相談は、滞在中から帰宅後1ヶ月間可能。最大4人まで泊まれるので、家族で一緒に過ごすこともできます。
奈美さんが産後ケア施設を作りたいと考えるようになったのは、娘のりりちゃんが生後4ヶ月のとき。初めての育児で心も体も限界だったといいます。
「全部完璧にやってあげないと、この子のためにならない。掃除もズボラで家事は全然しない人間なのに、毎日掃除機を1日3回、4回かけて拭き掃除までして、おもちゃも除菌して拭いて、自分のキャパを完全に超えていた」と奈美さん。
そんなある日、その後の人生を変える出来事が起きます。
「娘を一晩ずっと抱っこし続けても寝なかった日。授乳しても何をしても泣きやまない。赤ちゃんを置いてベランダに逃げた。ドアを閉めて外でぼーっとして。真冬だったんですけど、気づいたらはだしで外にいて…。そのとき『このまま死んでも怖くないかも』っていう瞬間がありました」と話してくれました。
北海道には自治体が設置する産後ケア事業がすでにありますが、受け入れ人数には限りがあります。
「今すぐ助けてほしい」というときに、ママたちが頼れる場所が必要だと痛感した奈美さんは、この施設を立ち上げました。
2023年11月からプレオープンという形で実施してきた宿泊型産後ケア。近く本格オープンを見込んでいます。
奈美さん「オープンして初めてスタートラインに立つ。スタートラインに立った後に、どれだけ私たちが持続して成功できるか」と話します。
夕方5時にりりちゃんを保育園にお迎えに。
そのまま2人が向かったのは回転寿司「スシロー」。週に1回利用するほどのお気に入り。子ども用のイスも完備で安心です。
「もう無理っていうときは、すぐに(回転寿司に)逃げ込みます。うどんとか麺類もあるので、そのときの気分で食べられるものを食べてもらえるのが楽」と奈美さん。
中でもスシローは、注文のタブレットに子ども向けメニューやサービスをまとめたページがあったり、巻物を通常の半分のサイズにカットしてもらえたり、子連れに親切なサービスが多いのもお気に入りのポイント。
りりちゃんのお気に入りメニューは、小さめのシャリが子どもにも食べやすい「ぷちローセット」。
自ら進んで食べてくれるので、見守りも楽チンなのがうれしいところ。
「頑張りすぎて疲れちゃうよりは、どこか楽できるところを探した方がきっと自分のためになるのかな。夜ご飯を作るのも大事だと思うけど、それで自分が疲れちゃって子どもに強く当たってしまうくらいなら、外食に頼ってもいいかなと思っています」と話す奈美さん。
出産後のママのために、そんな奈美さんだからこそできることがありそうです。
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