おととし、仙台市青葉区のアパートで知人の男性を殺害し、遺体を切断した上で津波で被災した地域に埋めて遺棄した罪に問われている男の裁判員裁判が１７日、仙台地方裁判所で始まり、男は起訴内容を認めました。
殺人、死体損壊などの罪に問われているのは、住居不定・無職の前田広樹被告（３２）です。
起訴状などによりますと、前田被告は交際相手の山口優被告（３３）と共謀し、おととし１１月上旬、仙台市青葉区のアパートで知人の佐藤大貴さん（当時２２）の首をタオルのようなもので絞めて殺害。チェーンソーを使って遺体を切断し、キャリーケースに入れて仙台市若林区荒浜の土の中に遺棄した罪などに問われています。
１７日、仙台地裁で開かれた初公判で、前田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
続く冒頭陳述で検察側は、前田被告は佐藤さんから遊興費を巻き上げていて、金が用意できなくなると山口被告とともに日常的に暴力をふるうようになったと関係性を説明しました。これに対し、弁護側は殺人などの罪については争わない姿勢を示しました。
一方で、前田被告が佐藤さんに大便を食べるよう強要した罪については、「同じ部屋に寝泊りしていた佐藤さんをアパートから出ていかせるための条件提案であって強要は成立しない」と主張しました。
判決は来月７日に言い渡される予定です。
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