妻殺害の罪に問われている丸山大輔元長野県議の裁判。2つ目のテーマ「殺害の動機」についての審理が始まりました。最初の証人は被告と不倫関係にあった女性で、経緯を語りつつも「本当の丸山さんがわからない」と困惑気味に話す場面もありました。
元長野県議会議員の丸山大輔被告(50)。2021年9月、塩尻市の自宅兼酒蔵で妻・希美さん(当時47)の首を何らかの方法で圧迫して殺害した罪に問われています。
初公判で被告は「妻を殺害したのは私ではありません」と起訴内容を否認し弁護側は無罪を主張しています。
裁判は4つのテーマに分けて進められていて、10月24日から、2つ目の「殺害の動機」の審理が始まりました。
検察側は冒頭陳述で「被告は不倫関係にあった女性との交際を続けたいと考えていた。離婚すると妻の実家から借りていた4000万円の返済を迫られる可能性があり、不利益を被らずに交際を続けるには、事件に巻き込まれたと装って殺害するしかないと考えるようになった」などと主張しました。
一方、弁護側は、「妻と関係が悪化したのは事件の5年前で、その後は悪くなかった。妻は被告にとってかけがえのない存在であり妻の死後、毎月15万円を返済していた」などとして「動機はない」と主張しました。
続いて、被告と不倫関係にあった女性が証人として出廷しました。
被告と不倫関係にあった女性:
「私から別れを切り出さない限り、いつまでも続くと思い、家庭がある方とは付き合えないと」
女性によりますと、被告の交際は2016年から2019年に続き、一度、解消しましたが、2021年に会ってから「離婚が決まった」「結婚したい」などと復縁を迫られたということです。
事件後にも「家に行きたい、手料理が食べたい」「癒やされたい」などの通信アプリで連絡が頻繁にあったということです。
弁護側の質問ではー
弁護人:
「被告の逮捕を知った時は?」
被告と不倫関係にあった女性:
「とてもショックだったことを覚えています」
弁護人:
「あなたは『被害者家族として接していた』と話していましたが被告が殺害したとは思っていなかったですか?」
被告と不倫関係にあった女性:
「その当時はフィルターをかけて、勝手に被害者家族として見ていました。今となっては本当の丸山さんがわからなくなってしまったところはあると思います」
女性は時折、涙声で証言していました。今後も「動機」についての審理が続き夫婦共通の友人や妻の母親の証言する予定です。
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