福島県庁=2019年2月22日、荒川基従撮影

 東京電力が福島第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験取り出しを完了したことを受け、福島県の内堀雅雄知事は7日、「廃炉に向けた重要な一歩だ。原子炉内部の状況の推定や、将来の本格的取り出しに向けた具体的な方策の検討に寄与することが期待される」と歓迎するコメントを出した。

 ただ、取り出し作業では装置を押し込むパイプの接続ミスやカメラの故障などのトラブルが相次いだ。内堀知事は「2度にわたり作業が中断し、県民からも廃炉に対する不安の声が寄せられている」と指摘。「東電は改めて『廃炉の実施者は東電である』との使命感を胸に刻み、安全を最優先に、着実に廃炉作業に取り組んでください」と訴えた。【岩間理紀】

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