11月9日から札幌市で人気アイドル「Snow Man」のライブが行われます。北海道には前日から全国各地のファンが殺到し、航空券や宿泊先の争奪戦も過熱しています。


 ライブ前日の11月8日から既に大盛り上がりの札幌市。ただ、交通機関や宿泊先の争奪戦も過熱しています。

 「ライブやイベントを楽しんだ人たちの影響でしょうか?新千歳空港から東京・羽田に行く(10日の)朝7時台から夜9時台の便すべてが満席となっています」(八木隆太郎フィールドキャスター)

 ライブ当日前後の飛行機は、どの航空会社も、ほぼ満席状態。札幌市内のホテルも予約でいっぱいです。

 「8月21日にコンサートの開催の発表があり、ほぼ満室まで部屋の稼働が伸びた」

 「非常にありがたい限り」
(いずれも札幌ビューホテル大通公園 森野伊智 マネージャー)


 ホテル争奪戦は札幌だけではありません。意外なところにまで広がっています。

「札幌市から約140キロ離れた旭川市でもライブに参加した客などでホテルがいっぱいになっているということです」(古沢哲也記者)

 札幌市で予約が取れなかった人が旭川市に流れていたのです。想定外の混雑にホテルもビックリです。

 「札幌の大きなイベントで市内のホテルが取れず、たくさんの客が旭川に来たと思っている」

 「3日間で100部屋ぐらいの予約をもらった形です」

 「想定外でした」(いずれもホテル クレッセント旭川 秋山 謙 支配人)

 JR北海道はライブ終了後に大勢のファンが旭川市に移動できるよう、ライブの両日の深夜、札幌発旭川行きの臨時特急列車を1本ずつ運行します。

 争奪戦が繰り広げられたホテルは芦別市にも。

 ライブがある「大和ハウスプレミストドーム」から100キロ以上離れているにも関わらず、予約が殺到。

 背景には初めてのドームライブで札幌市に来るファンのある「勘違い」がありました。

 「大手旅行サイトのエリア検索では札幌近郊は石狩・空知・千歳のエリアになり、札幌近郊で探した場合、当ホテルも出てくる。立地的に近いという推測で予約がたくさん入ったのではないか」
 (芦別温泉スターライトホテル 田中 慎二 代表)

 ところがライブ会場から、あまりにも離れていたことに気づいたファンが慌ててキャンセルしたケースも。

 「200件あった予約のうち、7割ほどの予約はキャンセルになり、今、残っている予約は 50~60件。多くの人が一斉に動く 予約というのは後々キャンセルになることも多い」
 (芦別温泉スターライトホテル 田中 慎二 代表)

 ただ、ホテル側は、せっかくの北海道旅行を楽しんでほしいと粋な計らいでファンを出迎えます。

 「当館の温泉は本来 午前0時で終了だが、到着が遅くなる客もいるということで、9日の夜は夜を通して入浴できるよう対応しようと思っている
 (芦別温泉スターライトホテル 田中 慎二 代表)

 加熱したホテル争奪戦で、宿泊代は高騰。1泊の値段が通常の3倍の3万2000円まで、はね上がっているホテルもありました。

 各方面に影響が広がっていることに秋元克広・札幌市長は…。

 「札幌市全体として、イベントや学会の日程調整がもし可能で、若干の調整ができる体制ができれば、より良いかなと思っていて、検討したい」
 (秋元 克広 札幌市長)


 ライブ会場の最寄りの地下鉄東豊線は開演前と終演後にそれぞれ6本増便。それでも大混雑が予想されています。

 11月の札幌圏は観光の閑散期。舞い込んだ「特需」をしっかり受け止められる仕組みづくりが求められています。

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