防衛省・自衛隊の発足70周年を記念する観閲式に出席した石破茂首相(中央)=陸上自衛隊朝霞駐屯地で2024年11月9日、ロイター

 防衛省・自衛隊の発足70周年を記念する観閲式が9日、陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都練馬区など)で行われた。出席した石破茂首相は訓示で、「自衛隊に期待される役割は拡大の一途をたどったが、今や国民の9割は自衛隊に良い印象を持っている。70年間、ひたすらに任務にあたってきた隊員の地道な努力のたまものに他ならない。国防という極めて枢要な任務に誇りと名誉を持って専念できるよう、万全の体制を構築する」と述べた。

 首相は中国とロシアの軍用機が8~9月に日本の領空を侵犯したことについて「わが国の主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすものであり、全く受け入れられない」と改めて表明。「戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、国民の命と暮らしを守りぬくため、外交力と防衛力の両輪をバランス良く強化していく」と述べた。

 観閲式には陸海空の自衛隊員約800人が参加。戦車など車両約50台が走行したほか、F35戦闘機を含む航空機14機が飛行した。陸自のヘリUH2と、相手国のドローンを破壊する車両が初めて参加した。

 防衛省の前身となる防衛庁と陸上・海上・航空の各自衛隊は1954年7月1日に発足した。今年の観閲式は招待客を増やすなどして対応した。【中村紬葵】

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