俳優の高倉健さんが亡くなって10日で10年になるのを前に、沖縄県の石垣島にある富野小中学校の校庭で8日、黄色いハンカチが100枚掲げられた。生前の高倉さんと交流があった同校が高倉さんをしのぼうと、主演映画にちなんで独自に続ける取り組みだ。ハンカチは、高倉さんが愛した石垣島の青空の下ではためいている。
交流のきっかけは25年前の1999年、高倉さんが石垣島に滞在していた時のこと。偶然同校の運動会を目にした高倉さんは、子どもと地域のお年寄りが一緒になって盛り上がる催しに感激し、後に自身のラジオ番組で取り上げた。
その後、高倉さんが手紙とラジオの録音テープを同校に送ったことを機に交流が生まれた。お礼に子どもたちの感謝の言葉のテープが贈られると、高倉さんからは双眼鏡が贈られるなど関係が続いた。
同校の掲示物コーナーと図書室では、高倉さんからの手紙や著書が紹介されている。高倉さんの手紙には、同校が自然との共生や人への思いやりを大切にしていることに触れ、「ビルの中にはカンムリワシは住めないのです。富野小中学校がいつまでも、カンムリワシのように誇り高い生徒の育つ場でありますように」とつづられている。
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