札幌市北区の認可保育園で1歳の男の子が給食を喉につまらせて死亡した事故。11月15日、園が会見を開き、謝罪しました。何があったのでしょうか。

 44人の園児が通う、札幌市北区の認可保育園「アイグラン保育園拓北」です。

 10月、給食中に1歳の男の子が亡くなる痛ましい事故がありました。発生から20日あまり、いったい何があったのか、通っている園児の保護者も詳しいことを知らされていませんでした。

 「みんなびっくりしていた。張り紙だけで、みない人もいるよねって、次の日にいきなりみましたか?って言われても。説明会もずっと開いてほしいと言っていたんですけど、やっと開かれて…」(保護者)

 「このたびはお子様の命を失うという保育園では絶対にあってはならないということが起きてしまい、まずはご遺族さまに対して深くおわび申し上げます。大変申し訳ありません」(アイグラン 橋本雅文 社長)

 園によると亡くなったのは0歳児クラスに通う1歳1か月の男の子。10月23日、給食中に食事をのどに詰まらせ心肺停止の状態で病院に搬送され、その後、死亡が確認されました。

 この日のメニューは焼き肉風炒めやキャベツのおひたしのほか、やわらかくしたご
 飯など5品。園では食材を細かくして離乳食として食べさせていました。

 Q・食材はわかるのでは?

 「薄切りの豚肉です」

 「豚肉であろうと可能性としては警察の話ではある」

 「納品された時点で2センチでお湯につけて切った状態で、何センチなのかが詰まったのか把握はできません」

 Q・どれぐらいの大きさなら問題なく食べられるかは保護者とやりとりはしている

 「していると思いますので、そこは確認した大きさで提供していたのか確認しています」

 このクラスでは5人の園児に2人の保育士が順番で食事を与えていたといいます。

 「該当園児には1対1で介助していた。食事は保育士のほうで与えていて、該当園児が届く範囲には置いていなかった」

 こうした事故が起きないためにどのようなことが大切なのでしょうか。

 「咀嚼する力はまだ未熟ですので、いろんな注意は必要。水分をとりながら食べさせるとか。それから重要なのは急がせないということ。急いで食べると事故が起こるリスクが高まります。ゆっくりとした環境で食事することが大事」

 もし、子どもが喉を詰まらせた場合の対処法は…。

 「背中を押して、どんどんどんと、ある程度の力でやる」

 「もう少し大きくなると、お腹を圧迫することで詰まったものが出ることがある」(ともに円山ため小児科 多米淳院長)

小さく食べやすくする 安全な食べ方の指導も

 子どもたちの食事の現場では通常どんなことに気をつけているのでしょうか?事故のあった保育園とは別の園で取材しました。

 札幌市白石区の「白石中央保育園」には0歳から5歳までの子どもたちが通っています。

 1歳児クラスの11月15日の給食はニンジンポタージュにタラの香味焼きなどです。子どもたちが安心しておいしい給食を食べられるよう、スタッフは特に安全に配慮しているといいます。

 「職員が実際に食べさせるときは、少しずつちぎって食べさせるだとかそういう形はとっています」(白石中央保育園 秦光円園長)

 食べ物を小さく食べやすくするだけではなく、安全な食べ方も指導しています。

 「基本的に三角食べを指導している。飲み込めるように水分をきちんと取るだとか、口にたくさん頬張るんじゃなくて自分できちんとそしゃくできるような量を口に入れましょうねと」(秦園長)

 食事に細心の注意を払っているこちらの保育園では、今回の他の園での事故を受け職員により一層の安全管理を呼びかけたということです。

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