ひったくり「検挙率」は81.3% 

大阪市内で男子高校生4人がひったくりをした疑いで書類送検されていたことが分かりました。

高校生らは「男気じゃんけん」で実行犯を決めていました。

捜査関係者によると窃盗の疑いなどで書類送検されたのは大阪府内の高校に通う16歳と17歳の男子高校生4人です。

■「男気じゃんけん」で『ひったくり実行犯』を指定

高校生らはことし3月と5月、大阪市西区の路上で女性2人のカバンをひったくり合わせて約6万2000円相当を盗んだ疑いのほか、ことし5月に他の女性のカバンをひったくろうとした窃盗未遂の疑いがもたれています。

高校生らは犯行の前、「男気じゃんけん」をし、勝った人を実行犯に指定していたといいます。

■「遊ぶ金やご飯を食べる金がほしかった」カバンから現金のみ回収 他は海に捨てたか

そして、実行犯が女性の後方から自転車の前かごなどに入れられた荷物をひったくると、他の仲間が女性のもとに駆け付け、「大丈夫ですか?僕らが犯人を追いかけますよ」などと言って追跡を妨害し、逃走したということです。

高校生らは盗ったカバンから現金のみを回収し、他は近くの海岸などに捨てたとみられ、調べに対し、「遊ぶ金やご飯を食べる金がほしかった」などと容疑を認めています。

■防犯カメラ普及 およそ20年で「ひったくり件数」は100分の1に減少

実は、大阪でのひったくりの件数は激減しています。

「ひったくりは治安のバロメーター」と話すのは、窃盗犯罪の捜査に関わる大阪府警の幹部です。

大阪府警によると、大阪ひったくりの認知件数は2000年は1万973件でしたが、去年の件数は114件で、100分の1ほどまで減少しました。

金にまつわる犯罪が多様化したことが影響していますが、最も大きな要因として挙げられるのは、防犯カメラの普及だということです。

■ひったくりは『検挙率が高い』犯罪

また、ほかにも興味深いデータがあります。

それは、検挙率です。

ことし10月末までに府内で発生した窃盗事件全体の認知件数のうち検挙した件数の割合を示した「検挙率」は、19.2%。

一方、ひったくりについては、同じ時期に認知した112件のうち、検挙したのは91件となっていて、「検挙率」は81.3%に上ります。

窃盗犯の中でも、ひったくりは特に検挙率の高い犯罪なのです。

■「ひったくりは必ず捕まると知ってほしい」と警察幹部

大阪府警幹部は「検挙率が80%を超えることは驚異的なこと。ひったくりは必ず捕まる犯罪だということを知ってもらいたい」と話します。

ピーク時と比べると大きく減少したひったくり。

それでも大阪では去年、発生件数が全国最多となっていて、大阪府警は「カバンは歩道側に持って歩くなど、防犯意識を高めてほしい」と呼びかけています。

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