19日、「イット!」取材班が向かったのは、世界遺産の富岡製糸場がある群馬・富岡市。
総工費40億円をかけた市庁舎に、ある異変が発覚しました。

入り口に設置された、ひさしの裏側に見つかったカビ。
先端の部分は特に変色が進んでいます。

6年前に完成した市庁舎を設計したのは、世界的に有名な建築家・隈研吾氏です。

富岡市の担当者:
(原因は?)不明ですね。原因もわからない…。

市役所に来た市民:
腐ってきている感じ。黒いところは…。早いですよね。もっとボロくなる…見た目が悪くなる。

今、隈研吾氏がデザインを手掛けた建物で相次いで異変が起きていました。

建築家・隈研吾氏が設計を手掛けた建物を巡り、「イット!」は2024年9月、隈氏が設計した栃木・那珂川町にある美術館を取材。

老朽化が進み、3億円にも及ぶ大規模改修工事の必要に迫られていたのです。

さらに、隈氏が設計した東京・八王子市にある京王線「高尾山口駅」の駅舎。
柱の部分を見てみると、カビでしょうか、激しく黒ずんでいる箇所がありました。

登山客:
劣化が早いんですかね。(駅舎ができて)20年くらいたっているのかと思った。

今回、新たに明らかになった市庁舎のカビ。
建築の専門家は原因をこう指摘します。

建築エコノミスト・森山高至氏:
(隈氏の建築は)常識的な木の使い方ではなく、“デザイン優先”なところがある。(木に)カビが生えない処理はあるが、その処理方法にはお金が掛かったり、色々な制約がある。予算がデザインとしての“スッキリさ”“シャープさ”と矛盾する。

隈研吾氏の設計事務所側は「イット!」の取材に、「富岡市と慎重に対応しておりますため、コメントは控えさせていただきます」としています。

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