去年10月、新潟市民病院に新型コロナ肺炎の重症で入院した当時70代女性が、入院後、レジオネラ肺炎を発症し、その後死亡した事故。病院側は安全な療養環境を提供する義務を果たしたとは言えなかったとして、遺族側に対し、和解金2400万円を支払うことで和解したと発表しました。
この事故は去年10月中旬、新潟市民病院に新型コロナ肺炎の重症で入院した当時70代女性が、入院から10日後にレジオネラ肺炎に発症し、10月下旬に死亡したものです。その後、病院側が行った検査で、女性が入院初期に入室した病室の蛇口からレジオネラ菌が検出されました。
事故を巡り、病院側は院内全体の給湯系統を賄う貯湯槽の洗浄やレジオネラ菌検査を年に3回行っていて、去年9月の検査でも菌は検出されていないと主張。その一方で、全病室の蛇口の定期的なレジオネラ菌検査は行っておらず、病院として安全な療養環境を提供する義務を十分に果たしたとは言えなかったとして、遺族に対し、謝罪と説明をしたほか、事故発生当初から示談交渉を行っていました。
その後、和解金2400万円を支払うことで和解したということです。
新潟市民病院によりますと、安全対策として、給湯系統の主管水温を従来の60℃から70℃に引き上げるほか、給水系統の残留塩素濃度も2倍程度引き上げるということです。
またこれまで実施していなかった各病室の蛇口のレジオネラ菌検査を年2回行い、再発防止に努めるとしています。
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