娘の被害を「いじめ」として認めてほしいと訴える女子生徒の母親=大阪市内で2024年11月29日午後3時10分、戸田紗友莉撮影

 在籍していた大阪府高槻市立中学校でいじめを受けて摂食障害などと診断され、長期欠席を余儀なくされたとして、被害を受けた女子生徒の母親が11月29日、大阪市内で会見を開いた。母親らは学校や同市教委に対して、いじめ「重大事態」として認め、第三者による調査を求めた。

 母親や代理人の弁護士によると、女子生徒が中学2年生だった2021年9月ごろから、仲良くしていたクラスメートから無視されるなどのいじめを受けたという。摂食障害や強迫性障害と診断され約半年間入院し、卒業までに欠席は250日に上った。

 22年9月ごろから学校や市教委側と交渉を続けてきたが、市教委は「事実の固定はできなかった」としていじめとは認めていない。母親らは「長期欠席があり、いじめの申告があったにもかかわらず、いじめ重大事態と認定されないのは、いじめ防止対策推進法に違反している」などと訴えている。

 これに対して市教委は「調査を尽くすとともに、当該生徒への学習支援など、安心して学校生活を送ることができるよう丁寧に取り組んできたものと考えている」とコメントしている。

 母親は「娘はあの時からずっと苦しみ続けている。今でも薬をたくさん服用し、朝に起き、食事を楽しみ、お風呂に入り、夜ベッドで寝るといった当たり前の人間らしい普通の生活ができていない」と声を詰まらせた。【戸田紗友莉】

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