那覇市の小禄市営住宅10号棟の1戸で基準値を超えるアスベスト(石綿)が検出された問題で、市は4日、新たに2号棟と5号棟の空き部屋の各1戸でもアスベストが検出されたと明らかにした。

 市議会11月定例会代表質問で、幸地わかえ氏(公明)に答えた。

 4月に10号棟の天井に使われていた資材「吹付けパーライト」からアスベストが検出されたことを受け、市は除去作業のため、10号棟に加え同時期に建てられた11号棟の入居者について、2号棟と5号棟に転居させる計画だった。

 入居者の要望を受け転居前の11月28日、2号棟と5号棟で検査をしたところ、吹付けパーライトから労働安全衛生法で定められた基準値0・1%を超えるアスベストの含有が確認された。5、6月に両棟の別の部屋で検査した際には検出されなかった。

 同市営住宅は1~11棟の計670戸。うち2号棟は60戸、5号棟は127戸で1987年に建てられた。市は両棟の全戸にアスベストが含まれているかは不明と説明。必要に応じて調査箇所を増やし、両棟を転居先に使うかどうかを含めて検討する。全入居者を対象に説明会を行うほか、戸別訪問なども検討する。

 市によると、吹付けパーライトは建築基準法でアスベストを飛散させる恐れがない建築資材として指定されており、使用規制の対象となっていない。(社会部・玉城日向子)

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