物流業界の人手不足や配送コストの高騰が社会問題となる中、愛知県などは5日、名古屋市中区栄で自動配送ロボットの配送実証実験を行った。遠隔監視によるロボットの公道走行は県内初という。
実験では中部電力の子会社で農業関連事業を手がける中電ウイングが岐阜県可児市で生産したイチゴを、高速バスを利用して栄まで輸送。ロボットメーカーのZMP(東京)が開発した配送ロボット「DeliRo(デリロ)」の荷台に、イチゴ10パックを積んだ。
デリロは高さ約109センチ、横幅約66センチ、奥行き約96センチで最高時速は約6キロ。内蔵されているカメラやセンサーで周囲を360度認識し、人や障害物、前方の信号を確認しイチゴを運んだ。人とすれ違う時に「こんにちは」とあいさつしながら、10分ほどかけて名古屋東急ホテルに到着した。
実験は26日まで、平日に行われる。愛知県の担当者は「配送ロボットは人手不足など社会問題の解決につながると思う。実験期間中に課題をあぶり出したい」と話した。【塚本紘平】
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