合格発表前の受験生に送られた資料には、冒頭に「合格おめでとうございます」と書かれていた=受験生の保護者提供
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 九州工業大学生活協同組合(北九州市戸畑区)が大学の合格発表直前に受験生に送った入学準備資料に「合格おめでとう」などと記載されていたことが、受験生の保護者や生協への取材で判明した。資料を受け取りながら不合格だった受験生の保護者は「受験生の気持ちを逆なでするもので許されない。受験生は高校生活をかけて勉強してきたのに、ひどい」と憤っている。

 福岡県内の受験生の保護者によると、資料が届いたのは九州工大工学部の推薦入試の合格発表を12月6日に控えた同月5日。資料の一部に「合格者の皆さまへ」「合格おめでとうございます」などと書かれていた。

 保護者は合格したと一旦は喜んだが、親族から発表を待つようたしなめられ、受験生本人には伝えず6日の発表を確認したところ、不合格だった。

 生協によると、早期の入学準備のため以前から合格発表前に希望した受験生に資料を送っているが、今回は文言の修正を怠っていたという。約230人に送り、不合格者が多く含まれるとみられる。

 生協の担当者は取材に「確認不足で、あってはならないミス。がっかりさせた方もいるので、おわび申し上げる。今後は同様のことが起きないようにしたい」としている。

 同大は1909(明治42)年に私立明治専門学校として開校し、官立明治専門学校を経て、49年(昭和24)年に九州工業大となった。【平川昌範、池田真由香】

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