元大阪地検検事正の北川健太郎被告(65)が準強制性交罪に問われた事件で、被害者で元部下の女性検事が11日、大阪市内で記者会見した。被告側が一転して無罪主張する方針を明らかにしたことに対し「同意はなかった」と反論した。
女性は被告の主張変更を知り「絶句し、泣き崩れた。夜も眠れず苦しい」と涙ながらに語った。私的な関係は「一切なかった」とし、「抵抗が著しく困難だったことを十分認識していたはずだ」と強調した。
そのうえで「組織のトップから受けた性犯罪被害を訴えることがこれほど恐ろしいとは思いもしなかった」と述べ、検察に対し第三者委員会による検証や再発防止の徹底を求めた。
被告は6月の逮捕以降、「同意があると思っていた」などと否認していたが、10月25日の初公判では「事実を認め、争いません」と起訴内容を認めた。
その後、主任弁護人が中村和洋弁護士に交代。中村弁護士は10日の記者会見で「被告に女性が抗拒不能だったとの認識はなかった。故意はなく無罪だ」と主張した。事件後、女性側の求めに応じて1千万円を支払ったとしたが、女性は全額返したと説明した。
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