能登半島地震を機に防災意識が高まる中、越前海岸にほど近い福井市の国見小中学校で1日、震度5強の地震による津波を想定した避難訓練が行われました。
日本海に面した国見小中学校では、毎年5月に避難訓練を行っています。1日は、震度5強の地震で大津波警報が発令されたという想定で、児童や生徒約45人が訓練に参加。教室にいた児童たちは、机の下に隠れて身を守り、先生の指示で一度校庭に避難しました。
佐々木菜緒記者:
「児童たちがライフジャケットを装着して、高台に避難していきます」
福井市の津波ハザードマップによりますと、鮎川町で予想される津波は高さ約5.8メートルで、地震発生から11分で到達するとされています。児童たちは階段を駆け上がり、学校の裏手にある海抜約40メートルにある高台に避難しました。
子供たちは「安全に避難できて良かった。地震が起きたときに生かしたい」「冷静な対処が大事で、急いで逃げるのも大事だと思った」などと話していました。
能登半島地震で、学校がある鮎川町では3メートルの津波が予想されていました。震災当日に実際に避難した生徒もいて「国見は地震が来たら津波も来る。(能登半島地震のときは)地区の高いところに避難した。隣の県で不安もあったし、津波が身近だから意識して避難できてよかった」と、訓練の大切さを実感していました。
訓練で、地震発生時から避難を終えるまでにかかった時間は、津波到達予測と同じ11分でした。学校側によりますと、ライフジャケットの装着に手間取った児童もいたため「いかに早く装着するかが今後の課題」としています。
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