新緑の季節、広い河川敷でバーベキューを楽しむ人たち。大きな川が流れる広島市はバーベキュー環境に恵まれている。アフターコロナ以降、人気が続くバーベキュー事情と、それとは切り離せない“ゴミ問題”に迫った。

アフターコロナで人気急上昇

新型コロナが5類に移行する前の2023年のゴールデンウィーク。広島市内を流れる一級河川・太田川の河川敷では、多くの人がバーベキューを楽しんでいた。

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あれから1年。アフターコロナの2024年は昨年の1.5倍から2倍に増えていると言われている。今年のゴールデンウィークも太田川の緑地はバーベキューを楽しむ人たちでにぎわっていた。

バーベキューを楽しむ大学生:
新入生歓迎会を兼ねて、手っ取り早くバーベキューで親交を深めようという感じです。バーベキューは手軽で交流を持ちやすい

バーベキューで親交を深める大学生たち

バーベキュー人気を支えているのが、バーベキュー用品のレンタルサービス。1人1,300円ほどの料金で、椅子やテーブル、コンロや炭などを指定の場所に配達し、設営から撤収まで代行する。この会社では、アフターコロナ以降、利用客が急増しているという。

激安BBQ魂・森岡海斗さん:
昨年に比べてお客さんは増えています。中でも学生の集まりが増えてきている気がします。今、バーベキュー人気がすごいですよ

広島はBBQ環境に恵まれた街

郊外まで足を伸ばさなくても広島市内の河川敷でバーベキューを楽しめる環境に、他県から来た学生は「ここでバーベキューして大丈夫?」と驚くこともあるようだ。

バーベキューを楽しむ人:
きのう決めて今日やりましょうって、このスペースがあったのですぐできた。広島市は特にバーベキューが手軽にできると思います

この「手軽さ」は広島独特のものだという。

激安BBQ魂・森岡海斗さん:
広島は河川敷が多い上にしっかり整備されていて、そこでバーベキューができるということが珍しい。自由にバーベキューができる場所が広島にはすごく多いと思います

きれいに整備された太田川河川敷の緑地

国交省が策定した「河川敷利用マナー8箇条」によると、マナーを守れば河川敷の利用は自由。バーベキュー自体は禁止されていない。

【河川敷利用マナー8箇条】
○ゴミは持ち帰る
○迷惑になるような騒音(花火・大声など)を出さない
○自動車・バイクは、周辺道路への違法駐車及び堤防への乗り入れや駐車はしない
○バーベキューは直火でしない
○犬の放し飼い・フンの放置はしない
○ゴルフの練習は行わない
○ラジコン飛行機などの使用をしない
○上記のほか、他の利用者に迷惑を及ぼす行為をしない
(太田川河川事務所より)

BBQ用品レンタル会社がゴミも回収

恵まれた環境の中でバーベキューを楽しむ人が増えるとともに、問題も発生している。バーベキューの後に放置されるゴミの問題だ。ゴミのポイ捨てはゴールデンウィークから増え始め、夏休みシーズンにピークを迎える。

広島市 スポーツ振興課・沖野優也 主事:
利用者の一部の人がゴミをそのままにして帰っているという現状があります。大型の鉄製のものやバーベキューの網などが多いです。次の利用者のためにルールを守ってほしい

一方、バーベキュー用品のレンタルサービスを行う会社はゴミ対策を徹底。

激安BBQ魂・森岡海斗さん:
利用客が出したゴミは全部持ち帰って、自分たちで処理します

コンロに残された灰も「火消しつぼ」に入れてしっかり火を消す。そして、複数のゴミ袋がトラックの荷台に積まれた。

(Q.利用客はどうすればいい?)
激安BBQ魂・森岡海斗さん:
お客さんはゴミの分別だけしてもらえたら全部僕たちが持って帰るので、ゴミの分別をお願いします。河川敷には絶対捨てません

ゴミの放置が増えると規制がかかって河川敷を自由に利用できなくなるかもしれない。利用者がしっかり、ルールとマナーを守ることが大切だ。

(テレビ新広島)

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