文部科学省は8日、アスリートら専門性の高い人材に「特別免許」を与えて教員採用する制度の新たな運用指針を都道府県教育委員会に通知した。教科全体に関する専門知識がなくても授与できることを明確化しており、文科省担当者は「積極的に活用してほしい」と話している。

特別免許は、多様な教員を受け入れることを目的に、高い専門知識を持つ社会人に教科を限定した免許を与える制度。五輪経験者が保健体育を指導したり、理系の博士号を持つ人が理科の授業を受け持ったりすることなどを想定している。

文科省によると、化学分野の博士号を取得している人に対し、理科全体に関する知識に乏しいのではないかといった不安から採用を見送る自治体がある。新指針では、教科全体の専門性が必須ではないことや、他の教員と同レベルの指導力を過度に求める必要はないことなどを明記して活用を促す。従来指針と同じく、採用後の計画的な研修の重要性を強調している。〔共同〕

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