右手前から国立競技場、神宮第2球場、神宮球場、秩父宮ラグビー場などが並ぶ明治神宮外苑。ラグビー場の左側がイチョウ並木=2022年9月10日午後4時16分、本社ヘリから北山夏帆撮影

 明治神宮外苑の再開発で、事業者側からの樹木保全案の都への提出が遅れ、都の環境影響評価(環境アセスメント)審議会の審議は6月以降になることが13日明らかになった。今月20日の審議会への事業者側からの保全案の再提出がなく、審議会の議題に上らないことが判明した。

 事業者側は当初、1月中の保全案再提出を予定していたが、2月以降も月に1回程度開かれる審議会に示されていない。

 再開発事業は三井不動産と明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事の4者が実施する計画。昨年1月に環境影響評価書を都に提出し、同2月に都が事業を認可していた。

 しかし、その後、外苑のシンボルでもあるイチョウ並木などへの影響や手続きに国際機関や市民団体から批判が上がり、都は昨年9月、高さ3メートル以上の中高木の伐採開始前に樹木保全の具体案の報告を要請した。事業者側は中高木の伐採本数を減らす方向で検討しており、審議会の了承を受けるまで中高木の伐採をしない考えを示している。【深津誠】

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