キャナルシティ博多=福岡市博多区で2024年5月7日午前11時44分、河慧琳撮影

 福岡市博多区の複合商業施設「キャナルシティ博多」で2023年1月、ネックレス約160点が盗まれた事件で、福岡県警は13日、福岡市城南区梅林1、無職、片岡慎太郎被告(29)=別の窃盗罪などで公判中=を窃盗と建造物侵入の容疑で再逮捕した。調べに対し、黙秘しているという。

 再逮捕容疑は23年1月11日午前3時50分ごろ、施設1階の宝飾品店に、出入り口付近のガラスを割って侵入し、ショーケースからネックレス164点(計約2750万円相当)を盗んだとしている。

 県警によると、防犯カメラには片岡容疑者に似た人物が原付きバイクで現場を訪れ、目出し帽で顔を隠してバールのような物を手にした姿などが映っていた。被害品のネックレスには1点200万円以上の高級ブランド品も含まれていた。

 事件後、県警は福岡市の男性(21)=盗品等保管罪で有罪確定=ら2人の自宅から被害品のネックレス計約50点を押収。いずれも片岡容疑者から渡されたため、関与が浮上した。ただ、2人のうち1人は「プレゼントされた」と話し、被害品とは知らなかったという。

福岡市博多区の複合商業施設「キャナルシティ博多」内の宝飾品店から盗まれたネックレス=2024年5月13日午後2時45分、栗栖由喜撮影

 県警は片岡容疑者の関係先を捜索したが、残る約110点の被害品は見つかっていない。このため、既に換金されて使われた可能性が高いとみて追及する。

 片岡容疑者は23年3~7月、福岡県内の携帯電話販売店でスマートフォン33台(計約460万円相当)を盗んだなどとして計7回逮捕。うち6事件で起訴され、福岡地裁で公判中だった。【河慧琳】

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