障害物を検知するセンサーを増設したほか、通信回線にもバックアップを設けた

鹿島は26日、ソフトバンク子会社で自動運転を手掛けるBOLDLY(ボードリー、東京・港)などと共同で自動運転バスを特定条件下の無人運転「レベル4」で運行する許可を取得したと発表した。国や自治体が主導する事業でレベル4の運行許可を取得した例はあるが、BOLDLYによると民間企業が主体となる事業では国内初となる。

7月以降、羽田空港に隣接する大規模複合エリア内の道路で運行する。2023年に全面開業した複合エリア「羽田イノベーションシティ」(HIシティ、東京・大田)で1周約800メートルのルートを11人乗りの自動運転車「ARMA(アルマ)」が最高時速12キロメートルで走行する。

バス運転手の人手不足に対応する。鹿島は羽田イノベーションシティを開発した羽田みらい開発(東京・大田)に出資している。不動産開発の一環で交通インフラの運営を担う。

東京都大田区にある「羽田イノベーションシティ」(HIシティ)で1周約800メートルのルートを運行する

6月に東京都公安委員会からは特定自動運行許可、東京空港警察署からは道路使用許可をそれぞれ取得した。レベル4は道路や気象などの条件を限定した上で運転手なしで運行できる。

現在は運転免許を持つスタッフがオペレーターとして同乗し、状況に応じて運転を手動に切り替える「レベル2」で運行している。レベル4での運行も当面はスタッフを配置し、将来は遠隔地からの監視に切り替える。今後、HIシティと羽田空港を結ぶ道路で自動運転サービスの提供を目指す。

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