マイクロンはAI向けの市場開拓を急いでいる=ロイター

【シリコンバレー=清水孝輔】米半導体大手マイクロン・テクノロジーが26日発表した2024年3〜5月期決算は、売上高が前年同期比82%増の68億1100万ドル(約1兆1000億円)、最終損益は3億3200万ドルの黒字(前年同期は18億9600万ドルの赤字)だった。人工知能(AI)向けの半導体の需要拡大が業績改善に寄与した。

最終損益は事前の市場予想を下回った。マイクロンは同日、24年6〜8月期の売上高が76億ドル前後になるという市場予想並みの見通しを示した。業績拡大が市場の想定内だったのを受け、株価は26日の時間外取引で同日の終値から一時約8%下落した。

マイクロンは「広帯域メモリー(HBM)」と呼ぶ半導体を手がける。HBMは米エヌビディアがシェアの大半を握るデータセンター向けのAI半導体に使われている。生成AIでAI半導体の需要が急拡大する中、マイクロンは関連銘柄として期待が高まっている。

マイクロンのサンジェイ・メロートラ最高経営責任者(CEO)は26日の決算説明会で「当社は数年間にわたるAIの成長機会によって最も恩恵を受ける半導体企業の1社だ」と述べた。HBMで韓国SKハイニックスや韓国サムスン電子が先行する中、市場開拓に意欲を示した。

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