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<ちりなどで構成される雲が、新しい星の強烈な風や紫外線に浸食されて形成された「創造の柱」のリアルな姿を描いた映像>
地球から約7000光年離れた宇宙の彼方に「創造の柱」と呼ばれる星雲がある。その独特の形状で有名なこの星雲を捉えた新たな3D映像が、NASAによって公開された。映像はハッブル宇宙望遠鏡とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がそれぞれ撮影した画像を組み合わせて作成されたもので、これまでで最も包括的かつ詳細なものとなっている。
■【動画】7000光年先にこんなものが立っている...神秘的な「創造の柱」のリアルな姿を捉えた「3D映像」
米ボルチモアにあるNASAの宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)のプログラム「Universe of Learning」の研究者らは、新旧の宇宙望遠鏡が撮影したデータを組み合わせることで、詳細な3D映像を作成した。
創造の柱は、地球から約7000光年離れた「わし星雲」内にあり、1995年にハッブル望遠鏡が撮影した画像で有名になった。柱のように見えるのは、新しい星が形成される星雲の一部で、低温の水素分子とちりから構成されている。
創造の柱は、近くにある高温の若い星が放つ激しい風と紫外線によって浸食されている。柱の頂上は、太陽系より大きな指のような形状になっており、この指の中から星が生まれている。最も高い柱は3光年あり、これは太陽と最も近くにある恒星との間の距離の4分の3にあたる。
2つの望遠鏡が映し出した宇宙を「体験」
映像では、巨大な柱が可視光と赤外線で捉えられ、さまざまな角度から見ることができる。1つ目の柱に近づいていくと、3本の柱が隣り合っているのではなく、実際には距離があることがわかる。
STScIの主席研究員のフランク・サマーズは、「柱を通り過ぎたり、柱の間を通り抜けたりすることで、見る人はその3次元構造を体験し、ハッブル望遠鏡による可視光の観測と、ウェッブ望遠鏡による赤外線の観測との見え方の違いがわかる」と説明している。
画像の作成を主導した同研究所のグレッグ・ベーコンは、「創造の柱を3Dで作成することは常に考えていた。ウェッブ望遠鏡のデータとハッブル望遠鏡のデータを組み合わせることで、柱をより詳細に観察することができた」と述べている。
ウェッブ望遠鏡は赤外線で、ハッブル望遠鏡は可視光で撮影し、両者を組み合わせることで創造の柱のより詳細な、変化に富んだ姿を見ることができる。ウェッブ望遠鏡の高感度の赤外線により、研究者は柱のちりの内部に潜む若い星を発見することができる。
今回公開された映像には、左の柱から生まれた星や、新しい星から飛び出す物資、中央の柱の中にある生まれて間もない原始星など、さまざまな形成段階にある星が捉えられている。
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