書籍の要約・配信サービスを手掛ける情報工場(東京・港)は、人工知能(AI)が書籍約2万7千冊の内容を学び、ユーザーからの質問に回答するサービスを始めた。提携する海外要約大手のシステムを使い、回答とともに引用元の書籍も示すことで社会人のリスキリング(学び直し)も促す。
業務提携しているスイスの書籍要約大手、getAbstract(ゲットアブストラクト)のAIサービスを日本語で利用できるようにした。料金は1人では年間299ドル(約4万3千円)で、10人以上の契約で人数に応じ割引される。従業員の知識底上げを目指す企業などの利用を想定する。
たとえばユーザーが質問欄に「異文化を持つ人々が相互理解するために必要な考え方は」と入力すると、AIが2万7千冊の書籍の中から引用し「オープンさや共感を受け入れるマインドセット」といった回答を、英語と日本語で生成する。
引用元となった書籍についても表示され、詳しく知りたい場合はその要約を見ることもできる。書籍は主にビジネススキルや産業に関するもので、内容に触れることによる読書習慣の定着も図る。
ゲットアブストラクトは英語やドイツ語などで提供され、米マイクロソフトや米ゼネラル・エレクトリック(GE)など世界で1000万人が利用している。(岩沢明信)
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