マイクロソフトは投資と株主還元のバランスを取る路線に転換しつつある(ワシントン州レドモンドの本社)

【シリコンバレー=渡辺直樹】米マイクロソフトは16日、最大600億ドル(約8兆4000億円)の自社株買い計画を発表した。同社の自社株買いとしては21年9月に発表した最大600億ドルの計画と並ぶ規模となる。四半期配当は83セントと、前の四半期から8セント(約10%)増配する。

同日、取締役会が自社株買い計画を承認した。期限はなく、いつでも終了できるとしている。米巨大テクノロジー企業ではグーグル親会社のアルファベットとメタが2024年に初の配当を実施するなど、株主への利益配分を重視する動きが増えている。

巨大テック企業はこれまで株価上昇で株主に報いてきた。人工知能(AI)分野への投資が先行し、大型M&A(合併・買収)への規制が厳しくなる中、投資と株主への利益配分のバランスを取る路線に転換しつつある。

マイクロソフトの株価は16日の時間外取引で同日終値をやや上回る水準で推移している。

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