九州電力は27日、石油火力の豊前発電所2号機(福岡県豊前市、出力50万キロワット)を2026年3月に、石炭火力の苅田発電所新1号機(福岡県苅田町、出力36万キロワット)を同年6月にそれぞれ廃止すると発表した。老朽化などが理由だ。いずれもすでに運転を止めており、当面の電力需給に影響はない。
九電が火力発電所を廃止するのは、22年4月の川内発電所(鹿児島県薩摩川内市、石油火力)以来。豊前2号機の廃止によって九電の石油火力発電所はゼロになる。豊前、苅田とも他の発電設備はすでに廃止されている。解体時期や跡地の活用方法などは未定としている。
豊前2号機は1980年に運転を開始し老朽化が進んでいた。苅田新1号機は出力を柔軟に変えられないタイプの設備のため、再生可能エネルギーが普及するなか「調整電源としての役割を果たすことが難しくなった」(九電)という。このほど国に供給計画の変更を届け出た。これまでも非常時のみ動かす「計画停止」の扱いになっていた。
廃止後、九電の火力発電所は松浦(長崎県松浦市)と苓北(熊本県苓北町)、新小倉(北九州市)、新大分(大分市)の4カ所となる。
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