米航空宇宙局(NASA)は米国が主導する有人月探査の「アルテミス計画」で、2026年に有人着陸を目指す候補地点9カ所を公表した。いずれも水資源が存在するとされる月の南極付近で、山地やクレーターの縁など多様な地形が含まれる。引き続き各地点を詳しく調べて、最終的な着陸地点を決める。
NASAの月観測衛星「ルナー・リコネサンス・オービター」が取得したデータやこれまでの科学探査で得られた知見に基づいて候補地点を選んだ。選定するにあたり、安全に着陸できる地形かどうかや地球との交信のしやすさなども考慮した。どの候補地点も月の資源や太陽系の歴史に関する新しい発見をもたらす可能性があるという。
アルテミス計画は日本などが参加する国際プロジェクトで、アポロ計画以来、約半世紀ぶりの有人月面着陸を目指す。月周回拠点や月面探査車などを活用し、資源として使える水が豊富に眠っている可能性がある南極付近を広く持続的に探査する。将来的には、月を足がかりに火星への有人探査も目指す。
計画では、早ければ26年にも宇宙飛行士が月に着陸する。日米両政府の合意で、日本の宇宙飛行士2人が月面に行くことも決まっており、順調にいけば、1人目は28年にも月面着陸に挑む。成功すれば、米国人以外で初の着陸となる。
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