HOYAはラオス工場を再稼働し、HDD向け部材の増産につなげる

HOYAが31日発表した2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比17%増の1000億円だった。同期間では最高益となった。人工知能(AI)向け半導体の量産に欠かせないEUV(極端紫外線)対応の回路原版「マスクブランクス」が伸びた。最大500億円の自社株買いをすることも発表した。

売上高は15%増の4284億円だった。ハードディスクドライブ(HDD)に使うガラス基板は顧客の在庫整理が進んで需要が伸びた。特にAI用のデータセンター向けが拡大した。半導体とHDD向けなどを合わせた情報・通信事業は42%の増収となった。

めがねレンズや眼内レンズなどライフケア事業は3月に起きたサイバー攻撃によるシステム障害の影響で、売上高は小幅な増収にとどまった。販売数量の回復に向けた販促費が膨らみ、事業別では約3割の減益となった。

自社株買いは発行済み株式数(自社株を除く)の0.86%に当たる300万株を上限に買い付ける。取得期間は11月1日から25年1月22日。

需要が振るわず停止していたラオス工場は25年1月に再稼働する計画で、HDD向けのガラス基板の供給量を増やす。EUVマスクブランクスは最先端装置に対応した新製品を開発し、生産量も増やす。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。