滋賀銀行の遠藤良則常務は11日、4月に全額出資で設立した「しがぎんエナジー(大津市)」が9月末現在、滋賀県内外の16カ所で計20メガワット(MW)の能力の太陽光発電施設を買収したと明かした。約7000世帯の電力需要をまかなえる。同社が今後、太陽光発電パネルのリサイクルに乗り出すことも検討しているとも説明した。
大津市での記者会見で語った。県内や周辺では2012年に始まった固定価格買取制度(FIT)を利用して法人などが太陽光発電に乗り出した。だが、最近では買取保証期間の終了などを理由に施設の売却を模索する例が目立ち、しがぎんエナジーが買収に乗り出していた。
しがぎんエナジーは工場など顧客の施設に太陽光発電パネルを設置し、電力使用量に応じて課金するビジネスも始めたが、こちらは「まだ実績がない」(滋賀銀の広報担当)という。同社は滋賀銀の設立100周年にあたる33年度までに、保有・運営する太陽光発電施設の能力を100MWに引き上げる方針だ。
滋賀銀は近畿2府4県に本拠を置く地銀で初めて、再生可能エネルギー事業を直接手がけた。京阪神に生活用水を供給する琵琶湖を抱える滋賀県は「環境先進県」と呼ばれており、滋賀銀は金融の枠を超え、地域の脱炭素を促すビジネスを加速させる。
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