従来機より計算能力が2.7倍のスパコンを供給する

NECは13日、量子科学技術研究開発機構(QST)、自然科学研究機構核融合科学研究所(核融合研)からスーパーコンピューターを受注したと発表した。計算能力は従来機の2.7倍で、受注額は45億円となる。核融合の研究用途で活用される。2025年7月から運用を始める。

QSTの六ヶ所フュージョンエネルギー研究所(青森県六ケ所村)にスパコン1台を設置し、QSTと核融合研の両者が使えるようにする。QSTと核融合研は既にNECのスパコンを1台ずつ使用している。今回はそれらを1台に集約し、最新機に入れ替える。

NECのスパコンには、米インテルのCPU(中央演算処理装置)や米AMDのGPU(画像処理半導体)を搭載した。理論性能としては、40.4ペタ(ペタは1000兆)フロップス(1秒当たりの浮動小数点演算回数)の計算能力を実現した。

QSTと核融合研は多国間で開発を進める国際熱核融合実験炉(ITER)の実験の予測や運転シナリオの作成にスパコンを活用する。核融合発電の実証を行う原型炉の設計や研究開発の促進に向けた大規模な数値計算といった用途でも使う。

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